2週間後に鶴見が樺太まで迎えに来るということで、杉元たちはしばし自由時間となりました。
エノノカは別れが近づき寂しそう。アシリパと杉元はアイヌの文化を記録している男たちに出会います。
設けられたこの2週間は各々にとってどんな時間となるのでしょうか。
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この記事では 2019 年7月11日発売の週刊ヤングジャンプ「ゴールデンカムイ」の最新話 第205話「シネマトグラフ」のあらすじとネタバレ、感想や206話の考察をご紹介しています。
前回までのゴールデンカムイのあらすじとネタバレはこちら
ゴールデンカムイ第205話「シネマトグラフ」のあらすじ
シネマトグラフでアイヌの昔話を残したいと思うアシリパの希望で撮影が開始されました。
樺太隊オールキャストで撮影が進む中、チカパシが涙を流す!
解読の行方は?
杉元と月島の会話です。
キロランケがアシリパを樺太へ連れてきた意図は、金塊の暗号を解く鍵となる記憶を呼び起こさせるためでした。ソフィアと出会わせたのもそう。
その中で尾形が吹雪の中キロランケと引き離したことと、キロランケの最期を見て月島はこう考えていました。
「アシリパは暗号を解く鍵に気付いたんじゃないのか?」
尾形がアシリパを撃とうとしていたことも「解読方法を聞いて用無しになったのでは?」と考える月島。
杉元はもちろん「言うはずねえ」と考えています。もちろん鶴見に話すとも思えませんが、鶴見が来るまで時間もありません。
「俺が話す。邪魔すんなよ」と杉元は自分がアシリパに話を切り出すことを月島に伝えました。
残したいものの残し方
一行は旅館にて、前回出会った男性たちにシネマトグラフを見せてもらっています。
シネマトグラフを発明したリュミエール社は多くの撮影技師を世界中に派遣し、中でも日本は多くの撮影がされたそう。
今回撮影している髭の男性の名はジュレール。10年以上前から日本に来ている撮影技師で、アイヌの文化にも興味を持ったそうです。
説明している日本人の名は稲葉勝太郎。リュミエール社から日本で上映する興行権を得た活動写真の興行主でした。
シネマトグラフで活動写真を見るには、後ろから強い光で布に投影させます。普段は客を集めてお金を取るものですが今回は特別に観せてくれました。
そうして布に投影されたのはアイヌの踊る姿。アシリパ、白石、谷垣は感心した表情で観ています。
アシリパは「アイヌの踊りは他にも撮ったのか?昔話(ユカラやウエペケレ)は?」など口早に稲葉に質問しますが、シネマトグラフは音声が入らないらしく、昔話は撮っていないとのことでした。
すると、声と写真は一緒に残せないと知ったアシリパはこんな提案をします。
「アイヌの昔話を動きで見せて活動写真に残そう」
それはつまり昔話の通りの芝居をやってそれを残そうということ。
それを聞いて稲葉は「アイヌの昔話は口伝えで話されてきたものだから蓄音機で充分じゃないか?」とあまり乗り気ではありません。
「活動写真なら言葉も違うひとたちにも私たちの物語が伝わるはずだ!」とアシリパは懸命に主張しますが、興行主である稲葉も「面白くなるかわからないものを撮影するほど暇じゃない」と一歩も引きません。
そこで杉元が「いいから言うこと聞けよ。アシリパさに助けられてなきゃ今頃クズリの腹の中だぞ」と脅し、撮影に踏み切ることとなりました。
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撮影開始!!
というわけで、アシリパ監督による撮影が始まることに。撮るのはまず「パナンペ・ペナンペ物語」です。
この昔話はいくつもあり、いつもパナンペ(川下の者)が何かで大儲けして、羨ましがったペナンペ(川上の者)が真似をするも失敗するという、こぶとり爺さんのような話だそうです。
パナンペ役に杉元、ペナンペ役に白石が抜擢され、いざ撮影開始!アシリパ監督の厳しい指導の中、撮影が進みます。
パナンペの奥さん役に鯉登が出演。ペナンペの奥さん役には月島です。ヴァシリもちゃっかり裏方として活躍。
一応順調には進みますが、あまりのグダグダに「こんなんじゃ残らない…伝えられない」と震えるアシリパ。「真面目な物語もやってみたら?」という杉元の提案を受け、今度はカムイの話をやることに決めました。
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チカパシの心は?
そこで次にやるのは「斑文鳥の身の上話」。主役はチカパシ。
これは3人の兄弟の話。長兄・谷垣、次兄が杉元、末弟が主役のチカパシでスタートです。
いつも一緒に狩りに行っていた3人。ある日遠くへ狩りに行くと家があってそこには3人の娘(エノノカ、月島、鯉登)がいました。
皆で食事しユカラを謳っている中、怪しい男(白石)が乱入してきたので殴ったら、その男は大きなクマが人間に化けていたものでした。熊を獲れる者がいないので感謝する娘たち。
それから3人は沼で化け物を倒したりして長い旅をします。旅の末にまたその家に寄ると、父親が娘たちを嫁に貰ってくれと言ったので、主人公はその家の息子となってたくさん働き幸せに暮らしました。
チカパシはその話の中で、エノノカとヘンケと幸せそうに暮らす自分の姿を見ます。そして物語はもう少し続いていました。
長兄(谷垣)が、実は自分は人間ではなくケソラプと鳥のカムイと明かし、綺麗な鳥の姿となって天際高く飛んでいくのです。
鳥の姿で持ち上げられている谷垣を見つめているチカパシに、アシリパがこの場面について指導します。
「この場面は、身寄りのない主人公を保護して旅へ連れて行き、悪いカムイたちと戦い立派な男に育ててくれ新しい家族まで持たせてくれた、そんなひととの永遠の別れの場面なんだぞ!」
それはまさにチカパシと谷垣の物語でした。「谷垣ニシパ…」と、物語に自分の境遇を重ね涙を流すチカパシ。
そこへ重みでバリッと鳥の衣装から剥がれ、ふんどし姿の谷垣が落下。というオチで今回は終了です。
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ゴールデンカムイ205話のネタバレ・感想
今日は(も)突っ込みどころの多いギャグ回で大いに笑いましたが、その中に不穏な空気が混ざってて絶妙でした。
アシリパは暗号について果たして今の杉元に語るのか。チカパシはパーティーを離脱するのか。いつものわちゃわちゃに見えて、今後の展開が少し心配にもなりましたね。
何気に真面目に取り組んでいる鯉登や、小道具担当してるヴァシリも最高でした。
ゴールデンカムイ 206話の予想や考察
今回チカパシの流した涙が、谷垣との別れとエノノカとの別れ、どちらを選ぶのかに注目ですね。
あとは暗号を解く鍵について杉元がどう切り出すのかです。
次回も笑えるのか、あるいは一転してシリアスモードとなるのか、ハラハラしながら待ちましょう。