黒死牟が恨み続けた弟・縁壱は、神に愛されし男であり太陽のような眩しいでした。
黒死牟は彼がこの世から消えて欲しいと願いつつも、何百年もその心から離れることなくひたすらに憧れ続けていたのです。
家を捨て妻子を捨て、人間であることを捨て、子孫を斬り捨て、「侍である」ということまで捨てた黒死牟でしたが、手を伸ばしても手を伸ばしても縁壱に追いつくことはありませんでした。
縁壱という太陽の光の中、鬼・黒死牟散る―。
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この記事では 2019年10月21日発売の週刊少年ジャンプ「鬼滅の刃」の最新話 第179話「兄を想い弟を想い」のあらすじとネタバレ、感想や 180話の考察をご紹介しています。
鬼滅の刃ネタバレ最新話179「兄を想い弟を想い」のあらすじと感想!
戦いは無事終わったものの、失ったものは大きかった。
大事な人の幸せを守るにはとにかく無惨を倒し鬼を滅するしかないのです。
今回は2つの兄弟の温かくも悲しい物語です。
不死川兄弟
「不死川!一旦攻撃を止めろ!」
黒死牟がすでに再生していないことに気づいた悲鳴嶼は実弥に制止を呼びかけますが、実弥はまだ動き続けています。
「戦いは終わった!もう終わりだ!」
体を使って止めた悲鳴嶼の声とともに実弥はようやく動きを止めます。
どうやら彼はすでに気を失っていたようで、それでも黒死牟を斃す一心で動いていたようです。
実弥を横たわらせ休ませる悲鳴嶼。
(玄弥…時透…)
玄弥はまだ辛うじて生きていました。
「悲鳴嶼さん…兄貴は…時透さんは…」
玄弥は半分になった体で、息も絶え絶えに兄や無一郎の安否を心配しています。
「私たちは生きている!大丈夫だ!時透は…」
悲鳴嶼は自分や実弥の無事を伝えますが、無一郎の姿に言葉を失います。
「俺はいいから…時透さんの手当てを…はやく…」
しかし無一郎はどう見ても無一郎はもう生きていられる状態ではありませんでした。
悲鳴嶼は無一郎よりまずまだ生きている玄弥のことを考えます。
玄弥は体が半分になってもなお生きていましたが、しかしすでに鬼を取り込んだ効力も出血とともに殆ど抜けていたのでした。
(稀血である不死川を横においても恐らく差し障りは無い)
悲鳴嶼は実弥の体を玄弥の隣に寝かせてあげたのでした。
「兄貴…生きてる…良かった…」
最愛の兄の無事に安堵した玄弥。
尊い犠牲のもとに…
次に悲鳴嶼は無一郎の元に行き、自身の上着を掛けてあげました。
無一郎は人間なので、当然ですがすでに息を引きとっています。
「時透…お前たちのお陰だ…」
無一郎と玄弥のおかげで勝てたのだと、感謝と尊敬の念を伝えました。
「必ず無惨を倒して其方に行く。安心して眠れ」
無一郎が若くして亡くなってしまったこと、最期まで立派に戦ったことに涙する悲鳴嶼は、無一郎に打倒無惨を改めて誓い、生気を失ったその目を優しく閉じてあげるのでした。
時透姉弟
次に無一郎が目を覚ました時、目の前にいたのは兄・有一郎でした。
「こっちに来るな!戻れ!」
有一郎は大量の涙を流しながら無一郎を拒否します。
「どうして?僕は頑張ったのに…褒めてくれないの?」
兄の冷たい言葉に、無一郎の目からも涙が溢れてきました。
「どうして?」という気持ちは有一郎こそ持っていました。
何故なら、無一郎はまだ14歳なのに「何故逃げなかった?」と思っているからです。
「仲間を見捨てて逃げられない」という無一郎の言葉も、「お前が死ぬことなんてなかった」と否定する有一郎。
「無駄死にだ。こんなんじゃ何のためにお前が生まれたのか分からないじゃないか」
責め立てる有一郎でしたが、逆に無一郎は11歳で亡くなった有一郎を哀れみ、「何のために生まれてきたのか」の問いに堂々と答えてみせたのでした。
「僕は幸せになるために生まれてきたんだ」
無一郎は、家族4人で暮らしていた時も鬼殺隊に入った後も幸せだと思う瞬間が数えきれないほどあったと言います。
そしてツライことや苦しいことがあっても無一郎は何からも逃げず目を逸らさずやってきました。
仲間のために命をかけたことにも後悔していません。
だからこそ有一郎に「無駄死にだ」と言われたことに涙する無一郎。
「他の誰かになら何て言われてもいい。でも兄さんだけはそんな風に言わないでよ」
すると有一郎は無一郎の肩を抱き、己の発言を謝罪しました。
有一郎だって無一郎の心を理解していたのです。
それでもこんなに責め立てていたのは、隠し切れない純粋な兄心でした。
「無一郎に死なないで欲しかったんだ…無一郎だけは…」
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大事な人の幸せを守りたい
一方、目が覚める実弥…。
「うわあああああああ!!」
実弥は目の前の弟が鬼のように体が崩れ始めていることに動揺します。
「大丈夫だ何とかしてやる!兄ちゃんがどうにかしてやる!」
玄弥は辛うじてまだ息がありました。
生死ギリギリの中、玄弥が力を振り絞り兄に伝えたのはあの時のことについての謝罪でした。
母が鬼になってしまった日のことですね。
「責めて…ごめん…迷惑ばっかり…かけて…ごめん…」
ずっと抱え続けてきた想いを涙ながらに伝える玄弥。
「迷惑なんかひとつもかけてねえ!死ぬな!俺より先に死ぬんじゃねえ!」
大粒の涙を流し玄弥に触れる実弥。
「守って…くれて…あり…がとう」
しかし玄弥は徐々に崩れていきます。
「守れてねえだろうが馬鹿野郎!あああクソオオオ!」
どうしても弟を守りたかった実弥に対し、玄弥もまた、自分も兄を守りたかったことを伝えます。
「同じ気持ちなんだ…兄弟だから…」
自分より、たくさんツライ思いをした実弥に「幸せになって欲しい・死なないで欲しい」と玄弥は考えていたのです。
何故なら『俺の兄ちゃんはこの世で一番優しい人だから』。
立ち止まれない
「あああ頼む神様どうかどうか弟を連れて行かないでくれお願いだ!!」
実弥の叫びも虚しく、玄弥は兄への感謝を述べながら儚く崩れ去ってしまいました。
もはや体を失った玄弥の衣服を抱き、大きな声で泣き崩れる実弥。
しかしどんなにツラくてもここで立ち止まるわけにはいかないのです。
「…不死川…行かねばならぬ」
実弥の背中に声を掛ける悲鳴嶼。
「無惨を倒すまで終わりではない」
無惨を倒し鬼という存在を無くしてようやく玄弥や無一郎、かつての仲間たちの死が報われるのです。
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鬼滅の刃179話のネタバレ・感想
前回までは黒死牟をメインとした兄弟の話でしたが、今回は鬼殺隊側の兄弟の話でした。
亡くなった2人は自分の守りたかったものを守れて満足そうなのに対し、兄側の悲しみがえげつないですよね。
弟を失った実弥は生きる意味を失ってしまったように思うので、この後の戦いでムチャしそうで怖いです。
でもそれは玄弥が死んでも守りたかった命だと感じて。大事に生きて欲しいですね。
鬼滅の刃180話の予想や考察
次こそはようやく話が進むかな?
いいかげん鳴女側が描かれそうですが、無惨の元へ最初に辿り着くのはやはり炭治郎たちでしょうか。
上弦壱との死闘は終わりましたが、まだまだ激しい展開が続きそうですね。
次回も楽しみです!